[関連作品] おりこ☆マギカの登場人物、あらすじと考察まとめ

8月10日に、新約の完結編となる第4巻が刊行予定!

 
魔法少女まどか☆マギカの外伝作品である「魔法少女おりこ☆マギカ」シリーズのあらすじや考察、登場キャラクターのまとめです。本編から番外編である[別編]、そして本編と時間軸を同じく新たに描かれた[新約]までまとめています。ネタバレを含むので閲覧にはご注意ください。

概要

ムラ黒江による外伝作品。原案はMagica Quartet (新房昭之、虚淵玄、蒼樹うめ、シャフトの共同著著名)。TVアニメ版魔法少女まどか☆マギカの外伝作品として、放送が終了した20011年の5月に第1巻、6月に第2巻がそれぞれ描き下ろしコミックとして刊行された。

また、本作品の番外編として、「魔法少女おりこ☆マギカ~noisy citrine~」「魔法少女おりこ☆マギカ~symmetry diamond~」が「まんがタイムきらら☆マギカ」に掲載され、描き下ろしを加えた単行本(別編)が2013年9月に刊行、さらおりこ☆マギカ本編と同じ時間軸で新たに描かれた「[新約]魔法少女おりこ☆マギカ~sadness prayer~」も連載され、描き下ろし分を加えて2017年夏に発売予定の第4巻を持って完結予定。

本作は、暁美ほむらが時間遡行を繰り返していた中で訪れた過去の時間軸(TVアニメ版では第10話で描かれていた中の1つの時間軸)で起きた物語を描いており、アニメ版と同様に見滝原市を舞台としている。本作で新たに登場する美国織莉子のほかにもテレビアニメ版の主要人物たちも登場する。

刊行作品リスト
魔法少女おりこ☆マギカ 全2巻
魔法少女おりこ☆マギカ[別編] 全1巻
[新約]魔法少女おりこ☆マギカ sadness prayer 全4巻

登場キャラクター

美国織莉子 (みくに おりこ)

本作の主人公である「白い魔法少女」。お嬢様学校に通う令嬢であったが、政治家であった父の失脚と自殺により、周囲の見る目が激変。周りが父を通してしか自分を見ていなかったことで社会に対し、絶望を抱いていたが、ある時現れたキュゥべえに「私が生きる意味を知りたい」と願って魔法少女となった。

魔法少女としての能力は未来予知。戦闘では水晶状の球体を無数に打ち出して攻撃を行う。 魔法少女となって初めて能力を発動した際、見滝原の崩壊と、魔女となった鹿目まどかの存在を予知し、インキュベーターの目を逸らし、鹿目まどかの殺害を企てる。


呉キリカ (くれ きりか)

「黒い魔法少女」。「違う自分になりたい」という願いで契約した。戦闘では両手に持った巨大なカギ爪を使用し、敵の速度低下の能力を併用して戦う、織莉子への絶対的な愛に溢れており、彼女が行動理由の全てであるほど。織莉子の指示で見滝原市で魔法少女狩りを行っていた。


千歳ゆま (ちとせゆま)
千歳ゆま
本作の実質的なヒロイン。小学校低学年程度の幼女(具体的な年齢設定は存在しない)であり、織莉子がインキュベーターの目をまどかから逸らすための囮にされた。
母親からタバコを押し付けられるなど虐待を受けており、「役立たず」と思われることに強い強迫観念を抱く。両親が目の前で魔女に惨殺されたのを機に、倉杏子に懐いていき、行動を共にするようになるが、織莉子に唆され、キュゥべえと契約し魔法少女となった。
願いは「杏子を助ける」こと。治癒魔法を得意とし、戦闘では衝撃波を用いる。


優木沙々 (ゆうきささ)
別編で登場した魔法少女。織莉子と同じ学校に通っている。自分より優れた者を許すことができず、「自分より優れた者を従わせたい」という願いで魔法少女となった。その願いから体現された能力が、洗脳の魔法であり、魔女ですら使役していた。
巴マミの縄張りである見滝原を自分のものにしようと、他の魔法少女を倒そうとするが、織莉子とキリカとの戦いで、織莉子から魔女の正体が魔法少女の成れの果てであることを聞かされると、その事実に耐え切れず、自分のソウルジェムを砕き、自害してしまう。

新約では風見野の魔法少女として登場する。魔女を使役する能力は別編と変わらないが、その能力ゆえ、風見野では魔女の被害が爆発的に増えたため、その状況を重く見たリナ達のチームに追われ、見滝原へやってくる。


えりか
別編で登場した呉キリカの幼馴染で親友。幼少期、キリカの隣家に住んでいたが、両親の離婚を機に見滝原から離れる。その直前、不安から書店での万引きをしてしまったところをキリカに目撃されるが、その罪をキリカに擦り付けたまま引っ越してしまうことになる。その事件をきっかけに、キリカは人間不信となり、人を寄せ付けないようになってしまった。
見滝原に戻ってからは、魔女に魅入られてしまったところをキリカに助けられ、それをきっかけに、再び友人関係に戻っていく。

浅古小巻 (あさここまき)
織莉子と同じ学校に通う中学3年生の魔法少女。かつて林間学校で火災に巻き込まれた際、「私達を守って!」と願い、魔法少女となった。直情的な性格をしており、織莉子に一方的な敵対心を抱いている。また、自身が決めたことは最後までやりきるという信条があり、魔法少女としても積極的に魔女と戦っていた。その一方で、中3にもなって魔法少女であると名乗ることは恥ずかしいとも語っている。


人見リナ

風見野市の魔法少女グループのリーダーを務める。優木沙々を追って見滝原へやってきた。スタンバトン(スタンガンの機能を持った警棒)を武器として用い、武器から発生した電気を自身の周囲に纏う「攻撃性の結界」を戦闘に用いる。仲間思いで、冷静沈着な言動を取りつつも、優木に対しては挑発的な行動を行うなど、好戦的な面も持ち合わせる。
マナという姉(注釈)がいたが、児童の待機列に居眠り運転の車が突っ込み、それを庇って亡くなっている。姉の死により心を病んだリナの母親は、マナの死はリナのせいだと責めるようになってしまう。そして、リナは、母の記憶の中からマナの存在を消すことを願い魔法少女になっている。

注釈
[新約]の第2巻 93Pでは「お兄ちゃんはもういない」と表記されているが、リナの願いから姉であると言うことが分かるため、誤字の可能性有り


朱音麻衣 (あかねまい)
新約で登場した見滝原の魔法少女であり、リナのチームの一員。日本刀のような刀剣を武器として用いる。呉キリカと互角に渡り合うほどの手練れであり、勇ましい性格をしている。


美緒 (みお *名字不明)
新約で登場した見滝原の魔法少女であり、リナのチームの一員。両手に持った手甲剣と、そこから射出されるワイヤーを戦闘に用いる。沙々に殺された双葉の仇討のため、単身戦いを挑むが、突如現れたキリカに頭部を引き裂かれて殺される。


佐木京 (さきみやこ)
新約で登場した見滝原の魔法少女であり、リナのチームの一員。「正義のヒロイン」に憧れていただけの少女であり、戦闘を好まない気弱な性格。赤ずきんのような衣装を身にまとう。


双葉 (ふたば)
新約で名前のみ登場、元・風見野の魔法少女であり、リナ達のチームに属していたが、沙々に殺害されている。


真澄千花
[新約]の第3巻17話で登場。 二丁拳銃を武器にした魔法少女であり、友人である綾野ひかりの仇討のため、黒い魔法少女を追っている。(登場話数は17,.18,20話のみで、ページ数も合計で8ページのみ。20話で豹変した織莉子に殺害される)


綾野ひかり
[新約]の第3巻17話で名前のみ登場。黒い魔法少女(呉キリカ)に殺された魔法少女の一人であり、真澄千花の友人。



本作の「死」の描写における注釈

本作では何度か魔法少女が殺される場面が描写される。基本的に魔法少女は、ソウルジェムが破壊されない限り死ぬことは無いが、本人が死を自覚した場合はそのまま死亡すると定義されているため、これらの描写は設定上の間違いでは無い。


魔法少女おりこ☆マギカ あらすじ 第1巻~第2巻


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第1話 魔法少女になろうなんて考えるな 

美国織莉子はキュゥべえと契約し、魔法少女となった。彼女の能力は未来を見通す予知能力であり、後に起こる見滝原市の崩壊と、誰にも倒すことは叶わないほどに絶対的な存在(魔女化したまどか) を知ることになり、見滝原を守ることを決意する。そして予知で見た1人の少女に着目し、キュゥべえに対し「貴方にとってとてもいい、魔法少女の素体がいるようよ」と告げる。

その頃、佐倉杏子は見滝原で魔女討伐を行っていた。他の魔法少女が見当たらないことに多少の違和感を覚えていたが、魔女を倒した際に、目の前で両親を魔女に殺され、座り込む少女、千歳ゆまに出会う。杏子はゆまに対し、両親を殺したのは魔女であり、自分はそれと戦う魔法少女であることを告げた。仕方なく世話をしていた杏子であったが、ゆまも杏子に懐いていく。

しばらく行動を共にしていたゆまだったが、杏子が魔女と戦う姿に憧れ、自分も魔法少女になりたいと語ったゆまの前にキュゥべえが現れ、魔法少女になることを勧められるが、杏子が割って入り、これを制止する。キュゥべえは他の魔法少女達が別の魔法少女に倒されていると忠告をしてその場を去っていく。魔法少女になろうなんて考えるな。それが幸せにはならないことを知っている杏子はゆまに注意を促すが、言葉足らずな杏子の忠告に、自身が役に立てないからだと思い込む。


第2話 泣いてなんかないよ
ゆまより一足先に目覚めた杏子は、魔女が近くに現れたことに気づき、討伐に向かう。その頃、目覚めたまゆは杏子がいないことに気づく。部屋を見渡すと、そこには杏子ではなく織莉子であった。織莉子はまゆに対し、杏子が死んでしまうと告げ、まゆは杏子を探し街中をさまようことに。

一方、杏子の戦いは長引いていた。思わぬ攻撃に手足を裂かれ、死を覚悟した杏子だったが、そこに魔法少女となったまゆが現れ、傷を癒された杏子は一気に魔女を撃退した。
魔法少女にさせたくなかった杏子はまゆを叱責し、どうして魔法少女になったのかと問いただす。織莉子に誑かされたことを知った杏子は憤慨したが、一人にしないでと叫ぶまゆに、自身の過去の姿を重ね、まゆの頭にそっと手を寄せた。


第3話 愛は無限に有限なんだ
織莉子は薔薇の咲く庭園でキリカと戯れていた。そこにいきなり鎧の魔女「バージニア」が現れるが、キリカは簡単にこれを撃退する。疲れて眠るキリカを抱えながら、織莉子は予知能力で、とある存在に気づくことになる。(*まどかを助けようとするほむらの存在)

魔女と戦っていた巴マミは、結界の中で魔法少女狩りに会い、倒された魔法少女の遺体を見つける。 そこに現れたキュゥべえから「黒い魔法少女」が犯人であることを告げられ、杏子に会うことに。話してみると杏子も「黒い魔法少女」をキュゥべ伝いに聞いていた。それ以上の情報を得られないと分かったマミはその場を去るが、その際、杏子から「白い魔法少女、織莉子」のことを知らないかと尋ねられる。その後、ほむらにも話を聞きに向かうが、自分達に接触しないよう忠告される。

手がかりが見つからなかったマミだが、黒い魔法少女について考えている最中、街中で落し物を探す「呉キリカ」と出会う。キリカは落し物を見つけ出したマミを恩人と呼び、お礼をしたいと提案する。行動の読めないキリカに困惑したものの、マミはクレープを奢ってもらうことにし、ともに歩いていた。そこに突如魔女が現れ、キリカを包み込んでしまうが、キリカは魔法少女の姿となって魔女を倒してしまう。

そこにいたのはキュゥべえから聞いていた「黒い魔法少女」そのものであった。魔法少女の犯人かと尋ねられたキリカは「うんっ!」と不敵な笑みを浮かべ、マミに襲い掛かっていく。


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第4話 絶対に許さない
キリカと戦っているマミは劣勢にいた。溜めの間に射線から離れられるだけのスピードと、拘束魔法も容易に切り裂くことが可能なキリカの能力はマミにとって相性が悪かった。
そこでマミはキリカを子供呼ばわりし、挑発することで一瞬のスキを作り、その場から逃れた。その際に、キリカの能力が「敵の速度を落とす」魔法であることに気づく。マミはキリカの能力を逆手に取った一か八かの賭けに出ることを決意し、襲ってきたキリカの背後から炸裂弾を当たることに成功する。
しかし、トドメをさそうとしたところに織莉子が現れ、キリカを連れ去ってしまう。
「きっとその時、貴方はご自分の愚かさに気づくでしょう」と残して。

織莉子に介抱されながら、キリカは自身の過去を告白する。そして「変わりたい、違う自分になりたい」それが自分の願いであったと。


第5話 そのために私はここにいる
朝礼の時間を知らせる校内放送であったが、放送室をキリカと織莉子が占領する。戸惑う生徒たちをよそに、織莉子は世界の危機に抗うと話し、放送が終わると同時に見滝原中学をキリカによる魔女の結界で覆ってしまう。
教室や校内に使い魔が溢れる状況を見て、生徒達を一人一人助けることはとてもできないと、マミは一刻も早く魔女を倒すべく織莉子たちの元へ向かう。その途中で、キュゥべえから呼ばれてやってきた杏子とゆまと合流する。

一方、教室にいたほむらはまどかを守っていた。自分だけを守り、さやかや仁美たちを見捨て、平気な顔をしながら戦うほむらに対し、まどかは疑問を抱くが、周りに結界を張られ、ほむらは織莉子たちの元へ向かってしまう。

ほむらちゃん、ひどいこと言ってごめんね・・・・ 帰ろ 一緒に帰ろ・・・
必ず帰る そのために私はここにいる

マミよりも先に織莉子たちのもとへ現れたほむらはいきなり攻撃を仕掛けるも、命中させることができない。そして織莉子から「鹿目まどかを排除する」と告げられた。
すぐにマミたちが合流するも、魔女が見当たらないことに困惑してしまう。一方、キリカは4対2の状況では勝てないと判断し、魔女化することを決意し、その身を絶望に染めていった。


第6話 いつかはいまじゃないよ
魔法少女が魔女になった場面を目撃したマミや杏子は状況を上手く把握できないでいた。織莉子の予知と、魔女となったキリカのスピードに苦戦するほむら達。必死に戦うも瀕死のダメージを受けてしまう。

ソウルジェムが魔女を産むことを知ったマミや杏子は絶望し、ゆまの治療を一旦拒むが、ゆまはマミたちを回復し、「いつか私たちはその魔女になるのよ」といったマミの言葉に「いつかはいまじゃないよ」と諭した。
これに奮起したマミと杏子は攻撃に転じ、魔女となったキリカを倒す。
そしてほむらは一人になった織莉子の行く手を防ぎ、トドメを差そうとしたが、キュゥべえが現れ、「鹿目まどか」を見つけたことを告げる。


第7話(最終話) 私の世界を守るため
キリカが倒れたことで、使い魔たちが消滅。結界が切れたまどかは仁美やさやかと合流していた。そしてまどか達はほむらを助けたいと放送室へ向かった。

まどかが近づいていることを察した織莉子は最後の抵抗を見せるも、ほむらの銃弾の前に倒れる。しかし、その直前、キリカのかけらをキュゥべえに投げつけ、頭部を貫通する。

しかし、その投げられたカケラは、キュゥべえを狙ったものではなく、まどかを狙ったものであった。やれやれと呆れながら現れたキュゥべえとほむらの前にあったのは、胸にかけらが突き刺さり、死に絶えたまどかの姿であった。

仁美やさやかが声を上げる中、膝をついたほむらは時間遡行の能力を発動した。

「違う自分」になったキリカが、落ち込む織莉子の手を引く場面の回想が流れ、物語は幕を閉じる。


魔法少女おりこ☆マギカ [別編] あらすじまとめ


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本作は「魔法少女おりこ☆マギカ」番外編である「魔法少女おりこ☆マギカ~noisy citrine~」「魔法少女おりこ☆マギカ~symmetry diamond~」に、描き下ろしとなる「~the last agate~」を加えたもので全1巻完結。なお、副題はそれぞれ直訳すると「騒々しい黄水晶」「対称のダイアモンド」「最後の瑪瑙(めのう)」

~noisy citrine~ [前編]

呉キリカはいつものように魔女を討伐していた。キュゥべえはまだ新米魔法少女であるキリカに油断はしないようにと忠告するが、意に介さない。
キリカの願いは「違う自分になりたい」というものであったが、美国織莉子に声を掛けることもいまだにできず、それははどんな性格になったところで勇気がいるものであり、今になって願いを変えたいと思うようになっていた。

ある日、キリカは街中で偶然にも、えりかと再会する。彼女は幼少の頃、隣りに住んでいた子であり、キリカは親友だと信頼していた。しかし、過去にえりかから裏切られて別れてしまったと感じていたキリカは、えりかを突き飛ばして去ってしまう。

願いが叶えば、全てが順調に行くと思っていたものの、いまだに織莉子に声を掛けられず、その鬱憤を晴らすように魔女を対峙していた。

そんなある時、えりかの姿は人気のない工場跡にあった。


~noisy citrine~ [後編]
えりかは魔女に導かれていた、離婚と再婚を繰り返し、
魔女の気配を感じたキリカが結界の中に入ると、そこにはまさに今、首を吊ろうとしていたえりかがいた。えりかを止め、魔女と戦うキリカであったが、その最中、えりかはキリカに対して告げる。

「あきらめようよ―ダメな子は何やってもダメなんだ。まわりがメーワクするだけだけだってば。だから消えちゃおうと思ったのにさ、キリカ、なんであたしのジャマすんの?」
「キリカ、あんたさぁ、あたしのこと恨んでるでしょ」

数年前、えりかは両親の離婚により転校を間近に控えていた。えりかを元気づけようと、プレゼントを買ったキリカは、その帰り道、えりかが書店で万引きをしているところを目撃してしまった。しかし、止めに入ったキリカに濡れ衣を着せ、えりかは罪を押し付けたまま黙って引っ越ししてしまったのである。

助けようとするキリカの手を振りほどき、えりかは死に急ごうとするが、「これからも変わり続ける」と決心したキリカは、再びエリカの手を取り、苦戦しながらも魔女を撃破する。

目の前のことが信じられず、何者かを尋ねたえりかにキリカは答える。
「なんてことはないよ、ただの魔法少女さ」

キリカは薔薇さ咲き誇る庭園で、えりかからの手紙を読みながら親友とのことを思い出していた。隣にはその親友のことを茶化してくる美国織莉子の姿があった。



~symmetry diamond~ [前編]
美国織莉子は、大魔女「ワルプルギスの夜」を打倒するため、同じ魔法少女であるキリカとコンビを組んでいた。しかし、予知の力をコントロールすることができずに魔力を消費してしまっていたため、魔女との戦闘はキリカが担当していた。

夜、自宅に一人でいることが辛かった織莉子は、一人公園にいた。そんな時、千歳ゆまで出会うことになる。しばらく二人は話し込んでいたが、ゆまが帰った直後、織莉子は、ゆまが死亡したこと報じるニュースを見ている自分の姿を予知してしまう。

その頃、キュゥべえはビルの屋上で一人の魔法少女に会っていた。優木沙々と名乗る彼女は、見滝原を巴マミ一人の縄張りにせず、自分が奪うつもりであることを告げていた。


~symmetry diamond~ [中編]
織莉子は昼休みにも関わらず、お昼も取らないで勉強をしていた。からかってくる同級生を言いくるめていたところ、優木沙々が現れ、織莉子を庇う。彼女は織莉子の味方であると。

普段であれば必ずこの時間に連絡を入れてくるキリカが、この時ばかりは音沙汰が無かった。放課後になっても連絡がつかないことに焦り、肝心な時に予知ができなかったことに自分を責めつつも、キリカを探しに街に出ることにする。すると、再び優木沙々が現れ、一緒にキリカを探すことになる。

公園に着いたところでゆまが怪我をして倒れていた。病院に行くと怒られると治療を拒むゆまであったが、ゆまのことを優木沙々に託し、織莉子は再びキリカを探しに向かう。その時、背後から織莉子を優木沙々が狙おうとするが、間一髪のところでキリカが現れる。

戦闘になるキリカたちと優木沙々であったが、信じられない光景が広がっていた。
魔法少女の姿になった優木沙々は、複数の魔女を使役していたのである。


~symmetry diamond~ [後編]
魔法少女としての優木沙々の願いは「自分より優れた者を従わせたい」というものであった。その願いが体現された能力が洗脳の魔法である。彼女は魔女ですら従えていた。

しかし圧倒的な戦闘力を誇るキリカにとっては脅威とまではならず、簡単に優木沙々を追い詰める。だが一瞬の隙を突かれ、キリカは捕えられてしまう。そこに織莉子が加勢に入る。織莉子は戦闘に参加できないと見くびっていた優木沙々だったが、あくまで予知の力に魔力を消費してしまい、戦闘に魔力を割けなかっただけであり、織莉子は優木沙々の使役していた魔女を倒し、そこで得られるグリーフシードを使用し、戦闘に加わったのである。

完全に目論みが外れた優木沙々は追い詰められていく。そして、織莉子から、魔法少女の成れの果てが魔女であることを聞かされた優木沙々は、自身のソウルジェムを砕いてしまう。抜け殻となった優木沙々の体は地面に横たわっている。

ゆまに、今日あった出来事は忘れたほうがいいと告げるキリカ。そこにキュゥべえが現れ、契約を迫ってくる。しかし、織莉子はそれを許さず、キュゥべえを殺害する。

自宅に戻ろうとするゆまに、織莉子は説得する。
「貴方は誰かのためにいい子になる必要なんかない。人であるままに、貴女のなりたい貴方になればいい―」

私のようにならないで・・・

しばらくして予知をコントロールできるようになった織莉子は、キリカを連れて街を歩いていた。そこには両親ではなく、優しい祖父母に連れられたゆまの笑顔があった。織莉子があの時予知したニュースからは、ゆまのことを伝える言葉は流れてくることはない―。



~the last agate~
いつものようにケーキを作り、庭で一緒に食べる織莉子とキリカ、義理の父ともうまくやり、ようやく「お父さん」と呼ぶようになったえりか、祖父母に囲まれ、幸せそうに暮らすゆまの姿が描かれ、ワルプルギスの夜に立ち向かおうとする織莉子とキリカの後姿を映して、物語の幕は閉じられる。

*備考:~the last agate~は11ページのみの後書き的なものになっている。



[新約]魔法少女おりこ☆マギカ~sadness prayer~ あらすじまとめ


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第1話 それが本当に正しいのか?
自分が何者なのか見失ってしまった美国織莉子の前にキュゥべえが現れる。そして願う。
「わたしは、わたしが生きる意味を知りたい」

織莉子は自身の予知魔法を制御できずにいた。意図せずに予知してしまうことで、魔力も無駄に消費していた。魔女探しに消極的な織莉子に対し、キュゥべえは願いに不満があったのかと尋ねるが、見滝原の未来を見てしまった織莉子には道は示されていた。

議員であった父の汚職と自殺の影響で、校内での織莉子の立場は今となっては地に落ちていた。多くの生徒が陰口を叩く中、浅古小巻(あさここまき)は、そんな連中や、それに言いたい放題にされている織莉子を許せないでいた。そして前の織莉子に戻って欲しいと、織莉子にケンカを売る小巻であったが、言いくるめられてしまう。

織莉子は揺れていた。自身が見た予知を実現させないためには、「あの魔女」が生まれなければいい。たが、果たしてそれが正しいのだろうか―。そんな迷いが魔女に付け込まれ、織莉子は魔女の結界に巻き込まれていた。自分の失態をぼやいていると、そこに、魔法少女の恰好をした小巻が現れる。


第2話 あの少女には出会えない
織莉子を助けた小巻は、魔女のこと、そして自分が魔法少女であることを告げる。魔法少女になんてなるなと忠告する小巻ではあったが、織莉子は近くにいたキュゥべえを意図して無視していたため、魔法少女の素質が無いものだと判断し去っていく。

魔法少女として契約したばかりの頃、織莉子は鹿目まどかの存在をキュゥべえの目から逸らすために、千歳ゆまを囮としてその存在と魔法少女としての素質をキュゥべえに伝えていた。織莉子の目論み通り、キュゥべえは千歳ゆまに接触を図っているようであり、計画は順調に進んでいるようであった。

予知に魔力を取られ、思うように動けない状況であるため、協力者が必要と考えながら帰ろうとしていると、そこに魔女が現れる。なんとかこれを撃退するも、今度はいきなり呉キリカが現れ、織莉子に攻撃をしかけてくる。


第3話 ただのやつあたりだよ
予知による先読みでも劣勢に立たされる織莉子。そして尋ねる。なぜこんなことをするのかと。キリカは答える。それが自分の願いであるから―と。しかしそれをなぜ願ったのか、キュゥべえによると願いの副作用が関係しているようではあるものの、目的が分からないのは辛いと続ける。そして笑いながら述べる
「ただのやつあたりだよ」

その後、織莉子は狭い倉庫中にキリカを誘導し、予知の能力を使って致命傷を負わせることに成功する。倒れたキリカに織莉子は自分の名を告げ、そして魔法少女の秘密を教える、その代り自分の駒になるよう、キリカに命じた。



第4話 そのためにわたしはある
納得いかなかったものの、キリカは織莉子にいわれるままグリーフシード集めに奔走していた。その頃、学校では小巻が織莉子と話をしていた。その中で織莉子は自身の父親の事を思い出す。愛していた父のこと、弁護士だった父が議員になると言った日のことを。

財務大臣や党首まで務めた祖父や、国会議員を務める父の姉兄達のように、驕慢さや冷徹さを孕むようになってしまうのではと心配したものの、父は変わらず、ずっと優しいままであると信じていたころのことを。

そんなことを考えられるようになったのも、キリカのお蔭かもしれないと考えていた帰り道、織莉子は、父の兄の公秀に偶然にも会ってしまう。事件が起きた際に、父の事を真っ先に切り捨てた伯父に怒りが立ち込めてくるも、公秀の首元に魔女のくちづけがあるのを目撃してしまう。

助ける義理は無いと思った織莉子であったが、後から現れてたキリカに魔女を倒すように伝える。そして決心する。

わたしは世界を救う。そのために今のわたしはある。「小さなわたし」は捨ててしまうべきだ


第5話 魔法少女ってのもやってやるわ
小巻の妹である小糸は、友人の行方晶 (なめかたあきら)に、最近、姉の様子がおかしいと相談をしていた。どうやら夜遊びをしているようだと言う小糸に対し、小巻を調べることにする。

小巻と晶、そして長月美幸の3人はいつものようにつるんでいた。普段と変わらない様子に、晶は小糸の勘違いではないかと思い始めていた。

小巻はその夜、いつものように魔女を討伐していた。小巻は思い出していた。キュゥべえから普通の人間とは判断基準が異なると言われたことを。しかし、自分で決めたことは必ずやり通すという信条を持つ彼女は、
「魔法少女ってのもやってやるわ―」そう決意していた。

その時、小巻はキリカから奇襲を受ける。一方、晶は小巻の携帯に仕込んでいた追跡アプリを使用し、小巻の位置を特定していた。てっきり夜遊びにでも出かけているのではと思っていた晶であったが、アプリの示す位置は、およそ女子中学生が夜中に向かうはずもない、工場跡地であった。


第6話 一回くらいは頑張ってあげようかな
鉄壁の防御を見せる小巻に対し、手数で攻めるキリカであったが、お互いに決定打を出せずにいた。

そのころ、織莉子はまたしても鹿目まどかに関する予知をしていた。織莉子がまどかを手に掛けようとした瞬間、一瞬で銃弾が彼女の頭を撃ち抜く。そして気づく。まどかを知る人間が自分以外にいることを。そして倒さなければいけないのが2人になったことを。

小巻とキリカの戦闘に場面は戻る。その様子を陰から晶が覗いていたのである。結界にキリカを閉じ込め、キリカにトドメを刺そうとする小巻。しかしそのとき、キリカから延びた刃に、小巻は倒れてしまう。

晶は思い出していた。かつて林間学校で火災に巻き込まれたとき、小巻が最後まであきらめずに自分を助けてくれた時のことを。その時、晶の姿はトドメを刺そうとするキリカの前にいた。

―仕方ないなぁ
―仕方ないから一回くらいは小巻(あんた)のために・・・頑張ってあげようかな

次の瞬間、キリカの刃は晶を貫く。


第7話 罪の重さに潰されてしまわないように
「えっ、え?えっえっ?ほ、ほんと?死んじゃったの・・・・・・?」

キリカは織莉子の部屋にいた。食事の支度にと部屋を出ていく織莉子に、キリカは極度の不安を見せる。何があったか話さないキリカに困惑するも、織莉子は一人、魔女を探しに街へ繰り出す。

そんな折り、織莉子の前に久しぶりにキュゥべえが姿を表す。キュゥべえは珍しく、他の魔法少女が殺されたから注意するようにと助言をする。そして織莉子は感づく。キリカが人を殺めたことに。これまで死を軽く口にしていたキリカだったが、実際に殺したことは無く、しかしこれで心が潰れるようであれば駒としてこれから使えなくなってしまう

そんなことを織莉子が考えていたころ、キリカは晶、そして小巻を殺したことを夢に見て、そして魘されていた。そこに、織莉子の同級生である美幸が訪ねてくる。彼女は欠席した織莉子のためにプリントを届けに来ただけであった。

織莉子が家に戻ると、キリカは取り乱していた。床にはプリントが散乱している。
そこには「浅古小巻さん 行方晶さんの葬儀告別式について」と書かれていた。

―心を硬くしなければならない
―罪の重さに潰されてしまわないように

その頃、優木沙々が見滝原の街で暗躍を始めていた。



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第8話 生まれ変わったような気分なんだ
キリカは取り乱していた。織莉子の知人であったことを知らずに殺してしまったことがさらに拍車をかけていた。

一方その頃、優木沙々はリナ達、隣町の風見野市の魔法少女のグループに追われていた。しかし幾度となく優木沙々を追い詰めるリナ達であったが、結局優木沙々を捕えられずにいた。

後日、織莉子、美幸は小巻と晶の葬儀に参列していた。同級生たちの皮肉なども意に反さず、織莉子は気丈な態度を取っていた。その帰り道、織莉子はキリカと合流する。キリカは今回の過ちを反省する言葉を述べるも、いつものような無邪気ななキリカに戻っていた。

「次はちゃんと魔法少女だけ殺すよ」
「織莉子、私は今、生まれ変わったような気分なんだ」
キリカは自分の願いを思い出したことで、立ち直っていた。そして今一度、織莉子のためになら何でもできると告げる。直後、魔女の気配を感じた織莉子は、キリカに討伐に向かうように命じる。

リナ達のグループの一員である美緒は、仲間であり親友の双葉の仇討のため、一人で優木沙々と対峙していた。優木沙々の挑発に、突進していった美緒であったが、その時、突如現れたキリカのカギ爪が彼女の頭を貫く

横たわる美緒を見ながら、キリカは優木沙々に「これ誰?」と問いかける。咄嗟に優木沙々はキリカが「魔法少女殺しの魔法少女」であることに気づく。近づいてきたキリカを洗脳しようと試みた優木沙々でったが、その時、織莉子が割って入り、これを制止する。


第9話 わたしたちは繰り返す、この終末を
横たわる美緒の遺体を囲み、見滝原の魔法少女たちは優木沙々を早急に止めなければと決意を固める。優木沙々が現れてから、見滝原の魔女による被害は爆発的に増えていた。それは優木沙々が魔女を使役する魔法少女であり、自ら魔女に餌を与えていたためである。

一方、優木沙々は、自分には非がないものの、リナ達のグループがわざわざ見滝原まで追ってきていると織莉子たちを言いくるめ、行動を共にしていた。織莉子は優木沙々の魔女を使役する能力に目をつけ、グリーフシードを確保するため、優木沙々に手を貸していたのである。

しかし、優木沙々はキリカの異常性を垣間見てしまうことで、この協力関係に後悔をし始めていた。

織莉子は、再び終末の予知を行っていた。気が触れそうになるほど、あるいはすでに気が触れているのかと疑うほどに幾度と繰り返した予知の先で、ようやくまどかを守っている守護者の存在、暁美ほむらに辿り着いていた。


第10話 本当にあの時だったのかな
予知の中で、織莉子はほむらに幾度となく阻まれ続けていた。ただの1度も勝つことは叶わず、その姿を目にできたのも1度きりであった。

リナ達、風見野の魔法少女グループを追っていたキリカ達だったが、偶然にもキュゥべえを見かけ、後を追うことで所在が判明する。すぐに行動を起そうとする優木沙々を、電話越しに時期を待つよう、織莉子は止める。そんな時、キリカは違和感を持ち始める。自分と織莉子が出会ったのは本当に「あの時」だったのだろうかと。

キュゥべえはリナ達に、小巻が倒された時のことを語っていた。キリカのことは告げなかったものの、小巻が「黒い魔法少女」と最後に振り絞って口にしたことを告げると、リナ達は「黒い魔法少女」の正体について探っていた。

その時、キリカが奇襲を仕掛けてきた。慌てた3人は逃げるように場所を移動し始める。

時を同じくして、鹿目まどかは魔女の結界に足を踏み入れていた。


第11話 こんなにいい子にしているのに
朱音麻衣はキリカの攻撃を全て捌ききり、人見リナも自身の能力で電気を纏い、優木と善戦していた。一方、佐木京の前に立ちふさがる織莉子は、戦う様子も見せず、自分の願いは「世界を救うこと」だと告げる。

キリカは油断した隙に麻衣から致命傷を受け倒れる。さらに、優木も、リナに追い詰められていた。最後まで挑発を続けた優木であったが、トドメを刺そうとしたまさにその時、織莉子が止めに入る。

織莉子と京が一緒にいることに理解が及ばない優木やリナ達であったが、織莉子を庇う京はリナを責め始める。リナの言うことは綺麗事でしかない、周りは傷ついている、そして美緒も双葉も死んでしまった―。

リナには、かつてマナという姉がいた。しかし、居眠り運転の車が児童の待機列に突っ込んだ際、リナを庇って亡くなっている。その事故に心を病んだリナの母親は、マナが無くなったのはリナのせいであるとあたるようになってしまっていた。彼女は常にいい子であろうとしていたが、京からの責めを受け、優木との戦いで穢れ切っていたソウルジェムはとうとう限界を迎え、魔女化してしまう。

その様子を織莉子は静かに見守り、そして微笑んでいた。


第12話 そんなことは知らない方がいいよ
魔女の結界の中にいたまどかは、出口を探すも見つからず彷徨っていた。そんな時、遠方で何か大きな音が聞こえた。

魔女化したリナを目の前に、戸惑う優木、京、麻衣の3人。その時、魔女から放たれた攻撃で、京は一瞬にして首を切断され、絶命してしまう。優木に激昂する麻衣と、自分のせいにされたことに腹を立てた優木であったが、全滅を阻止するため、二人で攻撃をし、リナであったその魔女を撃退する。

仲間を全員失ってしまった麻衣は座り込んで思いを馳せていた。しかし、その時、背後からキリカの刃が麻衣を貫いてしまう。一方、優木は織莉子の不意を突いて攻撃し、顔を潰され横たわっていた。

そこにまどかが現れる。まどかに攻撃を仕掛けた優木であったが、直後、突然足元に現れた爆弾が爆発し、絶命してしまう。

全員が死んでしまったと思われたが、織莉子とキリカは生きており、この様子を観察していた。まどかの周囲に遅延魔法をかけていたものの、守護者であるほむらの姿を捉えることはできなかったが、そのことで、織莉子は自身の考えが確信に至っていく。


第13話 彼女は悲惨な末路を遂げる
織莉子とキリカは、優木が残したグリーフシードを奪うため、風見野へ来ていた。キュゥべえの目を逸らすため、魔女とは戦わず、他の魔法少女とも接触しないようにしていたが、街中で、千歳ゆまを目撃する。

ゆまは佐倉杏子と行動を共にしていた。杏子は街で魔女を狩りながら、ゆまの面倒を見ていたのである。そこに、ゆまを魔法少女にすべく、キュゥべえが現れる。

織莉子は、ゆまを囮にしてしまったことに引け目を感じつつも、自分たちの目的を脅かすものではないと切り捨てていた。
「・・・どうせ彼女は悲惨な末路を遂げる」



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第14話 だからわたしは子供でいていはいけない
幼少の頃、織莉子は母を事故で亡くしていた。母の遺体を目の前に、泣き喚く父の姿を見て、自分しか支える人間はいない―だから自分は泣いてはいけないのだと心に誓った。

ようやく織莉子とキリカは、優木の残したグリーフシードを見つけることができたが、風見野に来たあたりから、織莉子はゆまの予知ばかりが次々と浮かぶようになっていた。ゆまの未来と、自分の過去とが撹拌され、それは織莉子を苦しめていた。


一方、キュゥべえから魔法少女の契約を迫られたゆまは、杏子から絶対になってはいけないと言いつけられていたものの、杏子の役に立ちたいと願うゆまは杏子が拒む理由が分からないでいた。



第15話 わたしに弱さを思い出させないで
杏子は、一人ベッドで眠るまゆを残し、突然現れた魔女を退治しに向かっていた。ゆまを魔法少女にはしてはいけない。自分とは違う道を歩ませなければいけない。そんなことを思っていた杏子であったが、その頃、まゆの元に織莉子が現れ、そしてまゆを唆し、キュゥべえと契約させてしまっていた。

泣いているだけで、手が差し伸べられるのをまつだけのゆまに、かつて弱かった自分を重ねてしまっていた織莉子は、自分でも理解できない激情をゆまに感じていた。


ゆまは決意する。杏子のために自身が変わることを。
そしてキリカもそんな様子を見て、織莉子のために変わることを決意する。



第16話 だからお姉ちゃんは怒っているんです
キリカは変わらず魔法少女狩りを続けていた。そのことは巴マミの耳にも入っており、彼女の悩みの種となっていた。何ら手がかりも得られず、困り果てていたところ、杏子と偶然の再会を果たす。

一方、キリカに接触していたキュゥべえは、キリカが犯人ではないかと疑いを掛けるも、確信には至らなかった。その頃、織莉子は学校で、小巻の妹、小糸から相談を受けていた。姉が夜中出かけていることを知りながら、止めもせず晶までも巻き込んでしまった、なにも知らないふりをしていた自分はずるい―と、自分を責める小糸に対し、織莉子はそれは運が悪かったと言い、父を亡くしたばかりの自分と重ねることで小糸を優しく慰めた。


そして小巻のことを思いながらも、まどかを殺すことを改めて決意する織莉子であった。



第17話 おまえは織莉子の敵だ
暁美ほむらは、現在の時間軸に違和感を感じていた。キュゥべえが接触してくる気配も無く、美樹さやかも魔法少女になっていない。しかし、まどかは危険に晒された。それはこれまでに経験したことのないものであった。黒い魔法少女の話をマミから聞かされたほむらであったが、狙われるのは魔法少女だけであり、まどかに害は無いと気にも留めないでいた。


キリカは、織莉子の敵であれば、普通の人間であっても容赦なく殺そうとするほどに壊れていた。自分の言うことだけを聞くように命じた織莉子であったが、キリカあるとき、書斎で父の残した手帳を見つける。そしてそこに記された内容を読んだキリカは激昂する。
「おまえは織莉子の敵だ」



第18話 彼女は未知の存在だ
真澄千花から黒い魔法少女と思われる人物について聞いたキュゥべえは、それがいまだ自分の知らない魔法少女であると考えていた。杏子にそのことを注意しても、最初は全く取り合わなかったが、「美国織莉子」の名前を聞いた杏子は、黒い魔法少女討伐に協力を約束する。

キュゥべえは織莉子にも、黒い魔法少女討伐の依頼をするために再び接触していた。そこキュゥべえは告げる、「彼女は黒い長髪の魔法少女で、名前は暁美ほむら」。奇しくも、キュゥべえによってまどかの「守護者」の存在が織莉子に知られることとなるのであった。

そのころ、織莉子のために、変わりたいと願ったはずなのに、何もできていない自分にもどかしさを感じていたキリカは、偶然街中で巴マミと接触する。そして決意する。
「私は織莉子のために、私のできることをしよう」


第19話 あなたのケーキは完成しない
織莉子への愛によって突き動かされたキリカは巴マミに襲い掛かっていた。

その頃、織莉子はキリカの帰りを、ケーキを作りながら待っていた。しかし、そこで幻のゆまを見てしまう。ゆまは織莉子の心の葛藤をさらけ出していく。

両親にすがりついて泣くだけの小さな自分は捨てたはず―
しかし、幻は織莉子を追い詰めていく
「あの子にすがりついてるくせに」
「気付いていないの?あなたが折れそうなとき、あの子が先に折れた」
「あなたが壊れそうなとき、あの子が先に壊れた」
「あなたが自分を否定しそうなとき、あの子はあなたを全部肯定した」
「あなたの正気はあなたのおかげじゃない」
「あの子が折れ壊れ変わり続けてくれたおかげ。あなたとわたしは変わらない」

「ケーキ(願い)は完成しない」

自分の心に押しつぶされそうになり、キリカに肯定を求める

しかし、その時、キリカはマミに倒されていた。


以降、第4巻は2017年夏に刊行・完結予定





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