[スピンオフ作品] 魔法少女かずみ☆マギカのあらすじ・考察・ネタバレ

まどマギシリーズのスピンオフ作品である「魔法少女かずみ☆マギカ」のあらすじや考察、感想をまとめています。マギアレコードにも登場するキャラクターたちですが、他の作品と比べても登場人物が多く、分かりづらい部分もあるので、参考にしてください。ネタバレを含みますので、閲覧にはご注意ください。

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作品概要
登場キャラクター
▼ あらすじまとめ
 -第1巻
 -第2巻
 -第3巻
 -第4巻
 -第5巻

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作品概要

概要

平松正樹原作、天杉貴志作画による魔法少女まどか☆マギカシリーズの外伝作品。「まんがタイムきららフォワード」で連載され、単行本は全5巻、23話完結。
副題のThe innocent maliceは直訳すれば「無邪気な悪意」となる。

かずみ☆マギカの位置づけ

「まどか」という物語のどこかにある「あすなろ市」で起きる、もうひとつの魔法少女たちの物語となっている。以下、原作の平松氏のブログより引用

「まどが」が「宇宙」の物語であれば、「かずみ」は「箱庭」
『魔法少女』という非情の現実を受け止めきれず、
「友だちのため」をエクスキューズにして
結局は自分たちを救うために、
「かずみ」という残酷な魔法を使い続ける。

それがサブタイトルの『無邪気な悪意』であり、
最後に彼女たちが自分と向き合うことこそが
この物語の終着点だからです。

この先に起こるであろうことは『かずみ』ではなく
『まどか』の物語の片すみに存在するモノ。

それが『まどか』で描かれるという意味ではなく
『まどか』の世界のどこかにあすなろ市があって
そこにも同じことが起きる。
その時に何が起こるかを決めるのは、
平松ではなく『まどか』なのですから。


作品の評価

シナリオ
第1話~第3話(第1巻) まではプロローグにあたる部分であり、第4話以降(第2巻)から本格的に物語が進行していく。 そのため、序盤は退屈な作品であると揶揄されることもあるが、TVアニメシリーズ本編で魔法少女たちの世界観ははっきりと明示されており、その制約がある中「魔法少女のシステムを否定する」という新しい切り口でストーリーが展開されており、シナリオの完成度という点では秀逸。ストーリーに関しては他の外伝作品やスピンオフ作品の中でも評価が高い。

キャラクター
主人公のかずみの回想や日記の中で巴マミや佐倉杏子が登場するシーンが一部あるものの、登場するのはすべてオリジナルキャラクターであり、その数も多いのも特徴だが、主人公のかずみたちのチーム(プレイアデス聖団)でさえ7人のパーティという大所帯であり、人間関係が分かりづらい部分もある。(キャラも突然眼鏡をかけたり、普段着が変化したりもするため、モノクロの紙面ではコマによってはキャラの判別が困難なことも)

作画
若干特殊なコマ割りがされていることや、上述のとおり登場キャラが多く、どうしても画面が乱雑になってしまうこともあり、ある程度評価は分かれるところ。

作品の舞台

TVアニメ本編(まどマギシリーズではアニメ版が原作扱い)では、架空の見滝原市を中心に物語が展開されているが、本作の舞台は「あすなろ市」が中心となっている。作中では海や灯台、さらには工業地帯などもあり、市街地からオフィス街、ショッピングモール、遊園地、ドームまであらゆるものがある巨大な都市として登場している。巴マミが遠足で出向いていたこともあるため、見滝原や風見野からはある程度距離が離れているものと思われる。

衣装

本編や、他の外伝作品と比較しても、かずみ☆マギカに登場するキャラクターの衣装の露出度は極端に高め。主人公のかずみの衣装もかなり際どいデザインとなっており、第1巻あとがきで、「この露出は私のモチベーションです、最後まで貫きます!むしろ進化します!」「委員会さまよくOKくださったわよね」「まことに感謝です(天杉)」とも書かれているほど。


出典:魔法少女かずみ☆マギカ第1巻

用語解説

プレイアデス聖団
かずみを中心とするあすなろ市の魔法少女7人で編成されるチーム。由来はギリシア神話に登場する七姉妹。なお、円卓の騎士であるため、特定のリーダーは存在しないとしている。

魔女もどき
イービルナッツにより人工的に作られた魔女のような怪物。一般的な魔女とその外見は異なる。

イービルナッツ
一見グリーフシードのように見える宝石。これを体に埋め込まれることで魔女もどきとなる。魔法少女でない普通の人間に使用することもできるのが特徴。黒幕である聖カンナが、ニコの生成魔法と海香の分析魔法に接続して作っていた。

ジュゥべえの正体

魔法少女たちから"妖精"と呼ばれる存在であり、素質ある少女に契約をせまり、願いを叶える代償として魔女と戦う宿命を背負う魔法少女を生み出す。ソウルジェムの穢れを取り除く浄化の能力を持ち、魔法少女たちのソウルジェムを定期的に浄化していた。

ただし、これはプレイアデスによってあすなろ市全体に掛けられた魔法の効果で、キュゥべえに関する記憶がジュゥべえに書き換えられた結果であり、本当の正体は、神那ニコによってキュゥべえの死体を解析し、その肉体をベースに魔法で創り上げられたソウルジェムの浄化装置である。

このジュゥべえの浄化能力で、プレイアデスの魔法少女たちは魔女を倒し、グリーフシードを得てソウルジェムを浄化するという行為が必要なくなったが、インキュベーターの肉体を利用していたため、実際には表面的な穢れしか取り除くことはできていなかった。

ジュゥべえ のキャラクター詳細はこちら


登場キャラクター

魔法少女かずみ☆マギカに登場するキャラクターの一覧です。ネタバレは極力控えているため、詳細を詳しく見たい場合は、各キャラクターの個別ページをご確認ください。

昴かずみ (すばる かずみ)

本作の主人公で、自分の名前以外の記憶を失っているな謎多き少女。天真爛漫で人懐っこい性格であり、食いしん坊。料理も得意。あすなろ市の魔法少女グループであるプレイアデス聖団のメンバーであり、 他作品を含めても、もっとも過酷な運命を背負っている少女である。十字状のロッドを戦闘に用い、前方へ魔力を放出する「リーミティ・エステールニ」と併用して戦う。魔法の性質は破戒・破壊。

昴かずみ のキャラクター詳細はこちら



牧カオル (まき かおる)

プレイアデス聖団のメンバーである魔法少女。トレセンに選抜されるほどのサッカーの実力者であったが、ある試合で、相手チームの選手から選手生命を断たれるほどの怪我を負わされる。そのことをきっかけに、怪我をさせた選手は虐めを受け、自殺未遂を図ったことを知る。そして、「あの試合で傷ついた全ての人の救済」を願いに魔法少女となる。基本的に戦闘に武器は使用せず、自身の体を硬質化させる能力による直接の打撃や、魔法で創り出した弾をサッカーボールのように蹴り出して攻撃を行う。

牧カオル のキャラクター詳細はこちら



御崎海香 (みさき うみか)

プレイアデス聖団のメンバーである魔法少女。ベストセラーを連発させる人気小説家であり、その印税で立てた豪邸にカオルやかずみと共に住んでいる、デビュー前、自身の作品を編集者に勝手に盗用されてしまったことをきっかけに、「自分の作品を認めてくれる編集者との出会い」を願い、魔法少女となる。武器は本。2冊の本を重ねて変形し、ロングスピア(長槍)のようにすることもできるが、魔法で敵の情報を分析・解析することでメンバーの補助として立ち回ることが多い。

御崎海香 のキャラクター詳細はこちら



宇佐木里美 (うさぎ さとみ)

プレイアデス聖団のメンバーである魔法少女、幼少の頃、誕生日のプレゼントに子猫のサレを貰うが、体調の異変に気付かずにサレは死んでしまった。そのことがきっかけで、「すべての動物の声が分かるように」と願い、魔法少女となる。将来の夢は獣医。 戦闘には猫がモチーフのステッキを用いるが、自分の意識を相手に憑依させて乗っ取り、操作することを得意としている。

宇佐木里美のキャラクター詳細はこちら



神那ニコ (かんな ニコ)

プレイアデス聖団のメンバーである魔法少女。カリフォルニアに住んでいた頃、友達と保安官ごっこをしていたところ、銃が暴発し、友人2人を亡くしてしまう。その罪の意識から、自分の中にもう1人の人格「 if 」を形成し、2人で1人の子となることで、「ニコ」となのるようになる。そして、「 if を本物にすること 」を願い、魔法少女となった。その後、自分の本名である「聖カンナ」をコピーへ譲り、自分と入れ替わることで、これまで得られなかった幸福な日常をカンナに与え、それを見守ることで幸せを追体験していた。

神那ニコ のキャラクター詳細はこちら



浅海サキ (あさみ サキ)

プレイアデス聖団のメンバーである魔法少女。左目の下にある泣きボクロと眼鏡が特徴。溺愛していた妹を交通事故で亡くしてしまい、「妹が残した花が永遠に咲き続けるように」と願い、魔法少女となった。調教用にもなる伸縮自在な乗馬鞭を武器とし、電撃の魔法を戦闘に用いる。皆を引っ張るような描写も多く、リーダーのようにも思われがちではあるが、プレイアデス聖団には特定のリーダーは存在しない。

浅海サキ のキャラクター詳細はこちら



若葉みらい (わかば みらい)

プレイアデス聖団のメンバーである魔法少女。一人称が「ボク」のいわゆるボクっ子であるが、それが原因で (と少なくとも本人は考えている) 友人が出来ずに悩んでいた。友人が欲しいというのがみらいの願いだったが、プレイアデス聖団のメンバーとなったことでその願いは叶ってしまったため、これまで友達代わりにしていたテディベアたちの博物館が欲しいと願って魔法少女となった。唯一自分を認めてくれた浅見サキに対しては絶対的な信頼を寄せる。

若葉みらい のキャラクター詳細はこちら



和沙ミチル (かずさ みちる)

かずみの元となった魔法少女であり、和沙の「カズ」と、ミチルの「ミ」からかずみの愛称でも呼ばれていた。願いは「危篤になった祖母を、亡くなるまでの間だけ元に戻してほしい」というもので、わずか1日だけではあったが、大好きだった祖母と幸せな時間を過ごした。魔女に魅入られたカオルや海香たち6人を助け、後にみんなが魔法少女になったことで「プレイアデス聖団」を結成するも、魔法少女の秘密に後から気づいたミチルは一人思い悩んでいた。

和沙ミチル のキャラクター詳細はこちら



飛鳥ユウリ (あすかユウリ)

 
あすなろ市の魔法少女。余命3か月と宣告された親友の少女、杏里あいりの病気を治して欲しいと願い、魔法少女となったが、その能力で他の人たちの病を治すなど、魔力を使いすぎてしまったため、魔女化し、プレイアデス聖団によって討伐されてしまう。しかし、後述する杏里あいりの「私をユウリにして」という願いにより、ユウリそのものとなったあんりは、仇討のためプレイアデス聖団の前に立ちはだかるのであった。なお、読者から「ユウリ様」と呼ばれることはあるが、これは第4話でユウリ自身が自分をそのように呼称したためであり、作中で他のキャラから様を付けて呼ばれる場面は特にない。
(画像左が杏里あいりがユウリとなった姿(*ユウリ様)。画像右が元々の飛鳥ユウリ)

飛鳥ユウリ のキャラクター詳細はこちら



杏里あいり (あんり あいり)

余命3か月と宣告された少女であったが、ユウリの願いにより全快する。ある日、魔女に襲われたところを、プレイアデス聖団に助けられる。しかし、そこに落ちていたのは、ユウリに託したはずのお守りのスプーンであった。そこに現れたキュゥべえから魔法少女のこと、プレイアデス聖団のこと、そしてユウリのことを聞いたあいりは、「私をユウリにして」と願い、ユウリそのものとなった。よって作中に登場するユウリ=杏里あいりとなる。

杏里あいり のキャラクター詳細はこちら



双樹あやせ / 双樹ルカ (そうじゅあやせ/ルカ)

ソウルジェムコレクター。その輝きに魅せられ、魔法少女からソウルジェムを奪って集めている。1人の体に2人の人格が宿っており、それぞれが魔法少女として契約をしているという珍しいキャラクターでもある。(*人間でなくても人の心があれば契約は可能) ゴスロリ調の純白のドレスを纏ったあやせの魔法性質は超高温。一方で真紅の着物をモチーフにしたドレスを纏ったルカの魔法性質は超低温。二人の相反する性質を合わせ、収縮と膨張から生じる爆発で攻撃する。二人を合わせて双樹姉妹と呼ぶことがあるが、元々2人だったのが1人になったのか、単に別人格なのかは不明。

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聖カンナ (ひじりカンナ)

神那ニコが魔法少女の対価として創り出した、もう一人の自分であり魔法で作られた合成魔法少女。「聖カンナ」という名は元々の本名であり、ニコが自分の代わりに幸せを歩んでほしいと、名前ともに自分の存在そのものと入れ替えた。しかし、自分を作り出したニコを恨み、また、同じく合成魔法少女であるかずみを創ったプレイアデスに対し、怒りを覚え、絶望に追い込んでいくことを決意する。魔法少女としての願いはコネクト。対象に気付かれずに接続する能力を持つ。

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立花宗一郎

第1話にて、ショッピングモールを爆破しようとしていた犯人。女刑事の石島に利用されていたが、かずみに食事をご馳走するなど面倒見が良く、シェフと気づきお店の場所を聞いてきたかずみに対し、「ご飯粒残す奴には教えない」と答えたところ、これをきっかけにかずみは立花を信頼するようになっていく。爆弾事件は海香の魔法によりその記憶が改竄され、立花はその後「レパ・マチュカ」という店を任されることになる。



石島美佐子

1話に登場する女刑事。ユウリに利用され、イービルナッツにより魔女もどきにされたものの、かずみに倒された後はすっかり元通りになり、爆弾事件の記憶も海香の魔法により改竄されている。また、かずみと分かれたあとは、あすなろ市で発生している連続少女失踪事件を追っている。


志田京香

2話に登場する化粧品販売員。石島と同様、ユウリに利用され、イービルナッツによって魔女もどきとされた。


茜すみれ (あかねすみれ)

あすなろ市の魔法少女。牧カオルとはトレセンでコンビを組んでいたほどのサッカーの実力者。しかし、ある時、カオルたちプレイアデス聖団の魔法少女狩りに遭い、ソウルジェムを奪われてしまう。

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椎名レミ

女刑事の石島美佐子のかつての親友。第4巻16話で、石島の会話の中で登場した魔法少女。中学3年生になったばかりのころ、突如行方を晦ました。当時3歳だったレミの妹が。レミは魔法少女となってこの世界に禍をもたらす魔女と戦っていたと証言している。

椎名レミ のキャラクター詳細はこちら



第1巻


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暗闇の中で目覚めたかずみ。
彼女は「かずみ」という自分の名前しか
憶えていない記憶喪失の少女だった!
奇怪な事件に巻き込まれ、時折脳裏を過る

記憶の欠片に呼応するように
かずみは魔法少女になってしまう。
海香、カオルという友人に迎えられ、
もう一度かずみとして生きていくことを決心するが―!?
魔法少女たちが数奇な運命に
巻き込まれていくもう一つの
魔法少女物語、開幕!!

第1話 アクトウワカルガノフ

ショッピングセンターを爆発させるため、爆弾を積んだトランクを手に入れた立花宗一郎であったが、トランク中から現れたのは全裸の女の子であった。一旦自宅へ連れ帰り、食事を振舞うと、彼女は「かずみ」と名乗った。しかし、自分の名前以外のことは覚えていないという。 そこにかずみを連れ去ったと思われる誘拐犯から立花に着信が入る。

かずみは、自分を知る手がかりはその誘拐犯だけだと判断し、立花と協力し、指定された場所へ向かうことにする。トランクの中に身を潜めていたかずみであったが、指定の場所へ着くと、「海香」「カオル」と名乗る2人の中学生が現れる。海香、カオルは立花が摩り替えたトランクを奪い、開けてみると、そこには時限爆弾があった。

すると、突然警察が現れる。銃を突きつけ動くなと命じる女刑事(*本名は作中で登場しない)であったが、そのとき、様子を伺っていたかずみが飛び出し、立花を庇うように立ちふさがる。

「お兄さんは御飯つぶひとつ大事にする。だから悪人じゃない。撃っちゃダメだよ!!」
かずみに記憶はなかったが、食べ物を粗末に扱う人が本当の悪人であると教えられたことを覚えていた。爆弾がもうすぐ爆発しそうになったとき、かずみは目をつぶり念じる
お願い―爆弾止まって!

立花の隙を突いて海香が爆弾を奪い、カオルが上空に蹴り上げると、風船のようにポンっと音を立てて破裂しただけで、爆発は起こらなかった。そのとき、かずみは気づく。爆弾を置いて、立花を嵌めたのが女刑事であると。ごまかそうとする女刑事であったが、かずみは海香とカオルに、自分たち3人で写っている写真を見せられて、住んでいた家へ帰ることになる。

3人は帰国子女であり、両親はそれぞれ海外勤務。そのため、3人で一緒に暮らしていることが明かされる。御崎海香はベストセラー作家であり、カオルはサッカーをしていた。自分の部屋に戻っても記憶が戻ることはなかったが、疲れからかすぐにかずみは寝てしまう。

夜中に目を覚ますと、そこには書置きがしてあり、二人は出かけているようであった。 おなかをすかせたかずみは料理をしていると、そこにあの女刑事が訪ねてくる。家に招きいれたかずみはさきほどまで作っていた料理を振る舞いながら問い詰める。

「刑事さんが食べてるそれ、アクトウワカルガノフっていう食べた人の善悪がわかる料理なの」

海香、カオルをおびき出したこと、現場にあまりにもはやく駆けつけたことへの疑念から、かずみは刑事が手柄を立てるため、爆弾を作って立花に押し付けていたことや、それを気づいたかずみを殺しに訪ねてきたことを見抜いていた。 しかし、追い詰められていた女刑事は、カマキリのような姿に変貌していく。 逆に殺されそうになったかずみであったが、かずみの耳元の鈴が触られそうになると激昂し、気づくと魔法少女の姿になっていた。
そして戦い方を体で覚えていたかずみは見事に撃退する。

そこに海香とカオルが戻ってくる。
「聞いて。わたし、魔法が使えるみたい」


第2話 ポットデルドッグ

翌朝かずみが目を覚ますと、海香が鬼の形相で料理をしていた。 朝練帰りのカオルも一緒に食事をとると、次に海香は2人を連れてショッピングモールにやってくる。彼女は執筆に行き詰ると、料理や買い物でストレス発散を行うのであった。

その帰り際、かずみは昨晩の女刑事と同じ感覚を感じ、一人現場に向かうと、そこに魔女が現れる。魔法少女の姿に変身したかずみは魔女に立ち向かうが、あっけなく反撃を受けてしまう。後から追ってきた海香とカオルに逃げるように伝えるが、二人も変身する。海香とカオルも魔法少女なのであった。記憶を失くしていたかずみは以前の動きとはいかないながらも、連携して魔女を撃退することに成功する。

その後、二人はかずみの髪切りながら、魔法少女のことについて語りだす。
この世界には魔法少女をスカウトする妖精が存在すること、 その魔法少女は魔力の源であるソウルジェムを生み出すこと、そして妖精は願い事を叶えてくれること。

カオルの願いは「一生サッカーができる丈夫な身体」を、海香の願いは「自分の作品を認めてくれる編集者と出会うチャンス」であった。勝利は実力で手に入れるというカオルと、才能ではなくきっかけが欲しかっただけの海香の願いは、かずみにとって意外なものに思われた。

かずみの願いを二人は聞かされていなかったようだが、さらに二人は続ける。魔法少女となった代償として、魔女と戦う使命を課されることを。

髪を切られていたかずみは、魔女の気配を感じて飛び出す。そこには魔女はいなかったものの、魔女の狙いが「汚れて痛んで肌や髪が泣いている子たち」であると気づいた海香は、
あるイベント会場が怪しいと睨む。

すると案の定、そこに魔女が現れるが、意外にもそこには知らない魔法少女も立っていた。しかし彼女はすぐに姿を晦ましてしまう。その後、初めは戸惑っていたかずみであったが、二人の戦い方を見ながら、以前の戦い方を思い出し、見事に魔女を撃退する。


第3話 カズミックス

魔女:コールサイン「プロローグ」と戦っていたかずみ、海香、カオルの3人であったが、かずみが攻撃を一瞬躊躇した隙に、海香とカオルは魔女に捕らえられてしまう。魔女は姿を消してしまったが、かずみの手の甲には魔女のマークが残されていた。

これから一人でどうすればいいのかと途方に暮れるかずみであったが、そこに4人の魔法少女が現れる。そして、若葉みらい、宇佐木里美、神那ニコ、浅海サキと名乗った4人から、かずみたち3人と、合わせて7人の魔法少女チーム 「プレイアデス聖団」を結成していたことを知らされる。

そこに海香とカオルから携帯に電話が入る。2人は海香のバリアで吸収されるのを防いでいた。2人を探すべく、5人は街へ繰り出すことにする。 ソウルジェムの反応では、なかなか魔女の手がかりを見つけることはできなかったが、里美の動物と話すことができる能力で、猫からかずみの手の甲に残されたマークの情報を聞き出す。

そして街中にある同じマークをたどっていくが、かずみは途中で先日イベント会場で倒した魔女の傍にいた魔法少女の襲撃を受ける。かずみは捉えられてしまうが、後から追ってきた4人の攻撃で、なんとか追い払う。

その後、魔女のマークの出現パターンを検証し、巡回図書館が妖しいと睨んだ5人は、巡回時刻に合わせて行動し、無事に魔女を発見、最後はかずみの一撃により撃退に成功する。

そしてその様子を見守る「妖精」の姿がそこにあった。

第2巻


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記憶喪失の魔法少女かずみは
仲間と共にプレイアデス聖団として
魔女と戦う決意をあらたにする。
だが、敵は魔女だけではなかった。
プレイアデス聖団に恨みを抱く
謎の魔法少女ユウリの急襲。
笑いながら魔法少女を狩る双樹あやせ、
あすなろ市は魔法少女たちの戦場と化し、
かずみは驚愕の事実を突きつけられる。
魔法少女たちに重くのしかかかる
運命の輪が今、廻り始める―。

第4話 イーブルナッツ

戦いを終えた7人の魔法少女たちの前に、妖精の「ジュゥべえ」が現れる。
この町では、魔女から得たグリーフシードで直接ソウルジェムを浄化するのではなく、ジュゥべえが魔法少女たちのソウルジェムを浄化し、グリーフシードはジュゥべえの体内で処理されていた。

いつものようにグリーフシードをジュゥべえに渡していたが、その中にグリーフシードでは無いものが紛れ込んでいた。ジュゥべえによると、魔力は強いため、人に影響することも可能だろうという。これまでに見たことのない姿の魔女が現れるようになったり、ソウルジェムに反応しないのもそのせいであると考えられ、悪魔の実 (イーブルナッツ) と称した。

そこに、先日かずみを捉えた魔法少女が突然現れる。今度は自分のことを「ユウリ様」と名乗り、全員にダメージを負わせると、かずみをさらっていってしまう。そして今夜0時にあすなろドームへ来るようメッセージを残していた。

目的やユウリの正体は分からないでいたが、仲間たちはかずみを助けるべく、指定されたドームへ向かうことにする。そこでかずみは捕えられ、身動きが取れないでいた。しかし、ユウリの張った結界でかずみに近づくことはできない。

するとユウリは悪の果実呼ぶ、あのイーブルナッツを取り出し、かずみの額に埋め込もうとする。同じ魔法少女同士、仲間だからとやめさせようとするかずみであったが、その仲間という言葉にユウリは笑いだす。

そしてかぶっていた帽子を取り、「アタシはおまえたちに復讐するために還ってきたんだ」と告げたユウリはかずみの額に先ほどのイーブルナッツを押し当ててしまう


第5話 マギカアラビアータ

イーブルナッツを押し当てられたかずみは、かろうじて正気を保っていた。そのままユウリに飛びかかったかずみであったが、簡単にいなされてしまう。
そしてユウリは告げる。自分がかずみの仲間たちに一度殺されていたことを。プレイアデスは魔法少女を殺す悪の集団であることを。自分は一番大事なものを奪われた、だから一番大事に思われているかずみを殺すのだと。

しかし、その時、急にユウリが苦しみだす。彼女のソウルジェムが脈打ち、限界を超えて魔女化してしまったのである。

かつて、飛鳥ユウリにはあいりという親友がいた。彼女は残り3か月というわずかな余命であったが、ユウリは魔法少女として契約を行い、あいりの病を完治させた。ある時、ユウリが行方不明になり、探しにむかったアイリは魔女の結界に迷い込んでしまう。そこにプレイアデス聖団のメンバーが現れ魔女を倒し、アイリは無事であったが、魔女が居た場所に残されたのは、ユウリに渡したはずのお守りであった。

そしてそこに現れたインキュベーターから、ユウリが親友のアイリの病気を治すことを願い魔法少女になったこと、ユウリがプレイアデス聖団の前で魔女化してしまったために殺されたことをアイリは聞かされる。そして願った「自分をユウリにして」と。

魔法少女となったアイリは敵討ちのため、プレイアデス聖団を皆殺しにすると決意するのであった。


第6話 ボケツパフェ

身動きのとれないかずみは、魔女化したアイリから執拗な攻撃を受けていた。しかし、アイリの記憶を垣間見たかずみは気丈に振るまい、ユウリのことは生き返らせることはできなくても、アイリは必ず元に戻すと必死にさけぶ。

一瞬の隙をついたサキたちは攻撃に転じようとする。アイリを殺すことはできないと訴えるかずみに対し、仲間たちはそれでも殺すしかない、かずみの手を汚させないと、皆、辛い表情を浮かべていた。

「私達だけで終わらせてやる」

だが、アイリを撃ちぬいたのは仲間たちではなくかずみだった。
「みんな、こんなに辛かったんだね、こんなに・・・だったら、わたしもいっしょに背負うから」
そこにあったのは仲間たちに囲まれて泣き叫ぶかずみの姿であった。

一人になりたいと、街へ繰り出すかずみは、ここで偶然に立花と再開する。彼は新しく店をオープンしており、そこでパケツに入った巨大なパフェをご馳走になる。奇しくもそれは、アイリの記憶の中で、彼女たちが一緒に食べようと約束していたものであった。

あの子たちは、こんな美味しいものを食べられなかったと泣きながら食べていたかずみの様子を見た立花は、採算が取れないと拒んでいたが、仕方なくメニューに載せることにした。


第7話 ピックジェムス

カオルたちプレイアデス聖団のメンバーは街に繰り出していた。彼女はたちはそこで、他の魔法少女からソウルジェムを無理やり奪っていたのである。そしてその様子を遠巻きから覗く魔法少女の姿があった―。

かずみは目をさまし、立花から朝食をご馳走になっていた。そして窓の外にニコの姿を見つける。魔女さがしのために街中を歩いていたと語ったニコに、かずみはついていくことにする。

まだひと気も無い遊園地に忍び込んだ2人の前に、魔法少女が現れる。彼女は双樹あやせと名乗り、お近づきのしるしにと、大量のソウルジェムを見せてくる。彼女はその輝きに魅せられ、収集を行っているのであった。

ヤな趣味と吐き捨てるニコに対し、あやせは、プレイアデスたちもさきほどまでやっていたのにと、意外な表情を浮かべる。一方かずみは話が理解できずにいた。

そして二人は戦闘になる。広範囲へ火の玉を放出する技をもつあやせに対し、再生成の能力で分身を作り出して接近したニコは、あやせからソウルジェムを奪う。しかし。 完全に意識を断ったと思った瞬間、あやせの体が突如動きだし、ニコを吹き飛ばす。

双樹あやせの体には、双樹ルカというもう一人の心が宿っていたのである。


第8話 テンプラアイス

ソウルジェムを奪われば、場合によっては死んでしまう。それが生命の美しさであるとルカは言うが、理解できないかずみは激怒し、襲い掛かる。

しかし、2人の人格が同時に出現したあやせ・ルカの強力な攻撃はすさまじく、逆にかずみを追い詰めていく。その様子を見ていたニコは、2人の技が超低温と超高温の声質を持つ魔力を同時に放出することで、莫大な反作用エネルギーを壬、大爆発を起こしているものだと見抜く。

そしてニコの再生成の性質、かずみの破壊の性質を合わせれば同じことができるのではと考えたニコは、あやせ・ルカを地下におびき出し、そこで爆発を起し、形勢は逆転する。

だが、そのとき、ルカはイーブルナッツを取りだし、ニコ、かずみに投げつける。呆気にとられていた2人だったが、寸前のところでサキたちプレイアデスの仲間たちが駆けつけ、これを阻止する。

負けを覚悟したあやせ・ルカはそのままカオルにソウルジェムを奪われる。その様子を見ていたかずみは仲間たちに。どうしてジェムを奪うのか、魔法少女狩りって何かと問い詰める。

すべてを語ると覚悟したプレイアデスの仲間たちであったが、その時、ニコのソウルジェムが限界を迎え、魔女化してしまう。


第3巻


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魔法少女のソウルジェムから生まれる魔女。
プレイアデス聖団による魔法少女狩り。
心にかかった疑念の霧を晴らすため
かずみは失った記憶の再生を願う。
そして、かずみは思い出す。
プレイアデス聖団誕生の瞬間。
亡き祖母と交わした希望への約束。
だが、魔法少女システムの矛盾が
かずみたち七人の誓いと結束に
恐怖という名の綻びを生じさせていた―。

第9話 レイトウコ

絶望に包まれたニコは魔女と化し、その刃はプレイアデス聖団を襲う。みらいはサキに庇われたが、その傷を見て怒り狂ったみらいは、自身の魔法で大量のテディベアを召喚し、動きをとめた上で巨大な大剣で魔女を真っ二つに切り倒した。

サキの亡殻を抱いたかずみはニコと叫ぶと、急に後ろから「読んだ?」と声が聴こえる。そこにはいつものニコの姿があった。目の前の光景が信じられない一同であったが、ジュゥべえが現れ、それはニコの「予備」であり、ニコの契約の対価なのだと明かす。

そして、ニコは本題に入ろうと提案する。

プレイアデスのメンバーたちは、かずみをつれて、みらいのテディベア博物館「アンジェリカベアーズ」へやってきた。アンジェリカは日本語で「明日葉」。記憶をなくす前のかずみが命名したのだとみらいは告げる、

そして、館内に入ったかずみは目を疑った。そこには大勢の魔法少女たちが、ソウルジェムを取り上げられ、抜け殻となってカプセルの中で保管されていた。かずみは聞かされることになる―ここは彼女たちを休眠状態のまま保管するための"レイトウコ"であり、「矛盾に満ちた魔法少女システムの否定」が目的なのだと。


第10話 チチンプリン

目的は「矛盾に満ちた魔法少女システムの否定」であること。自分たちがこれまで戦ってきた、魔女の正体は魔法少女の成れの果てであること。「魔法少女の魔力の暴走が魔女を生む」というのは嘘であること、ソウルジェムは魔法少女の本体であること。ジェムを完全に浄化し、人間に戻す方法を見つける、そのために自分たちだけで戦い続けることを決めいていたこと。

すべてを聞いたかずみは、自身の記憶を取り戻すことを望む。そして思い出す―

御崎海香は編集者に裏切られ、自身の小説を盗用されていた。
牧カオルは、あるサッカーの試合で相手からケガを受けてしまう。しかい将来を有望されていたカオルを怪我させ、選手生命を奪った子は虐めに会い、自殺未遂を図っていた。
宇佐美里美は可愛がっていた飼い猫の異変に気付かず、帰宅した時には亡くなっていた。
自分のことを「ボク」と呼ぶ若葉みらいはクラスで孤立し、テディベアを作っては友達が欲しいと毎日のように泣いていた。
神那ニコは、幼少の頃、友人たちと3人で遊んでいたところ銃が暴発し、流れ弾に当たった友人らは死亡してしまった。
浅海サキは、実の妹を交通事故で亡くし、自分だけが助かってしまっていた。

絶望に苛まれていた6人は、ある時、魔女に魅入られてしまい、ビルの屋上から飛び降りようとしていた。しかしそこにかずみが現れ、皆を救っていたのであった。
「ちゃお!死にたがりのみなさんたち!」


第11話 デッドオアライス

6人を助けたかずみは、魔女の結界にみんなを連れ込んだ。そこに使い魔が大量に現れ、彼女たちを襲っていく。どうしてこんなことをするのかと尋ねられたかずみは、死にたいなら使い魔に食べられればいい、それとも― 銃を渡したかずみは聞き返す。
「デッド オア アライブ?」

死にたくないと立ち上がる一同だったが、新たに現れた魔女を目の前に立ちすくんでしまう。そこにかずみが飛び出し、みんなに告げる。希望はあるんだよ―と。

魔女を倒したかずみたちは結界から抜け、元の世界に戻っていた。そのとき、かずみはおなかを鳴らし、照れくさそうに聞く。
「デッド オア ライス?」

自宅に6人を招いたかずみは食事を振る舞う。そして、食卓を囲みながら、自身の過去について語り出す。

留学中に、祖母は危篤に陥り、急いで帰国したかずみであったが、そこで魔女の結界に巻き込まれてしまう。たまたま学校の遠足で近くに来ていた巴マミのおかけで窮地を脱するが、家に着くと祖母の容体はやはり深刻なものであった。

祖母の意思を尊重し、延命措置はしないと医者に告げたかずみ。祖母を前に、もう一度だけでいいから目を開けて欲しいと願った。その時、現れたのがジュゥべえであった。


第12話 プレイアデス

ジュゥべえは告げる。ボクならキミの願いを叶えることができると。
そしてかずみは迷わずに願った。
「グランマの命が尽きるまででいいから、グランマを元のグランマに戻して」

祖母の生き方を踏みにじることをしたくなかったかずみは、病気を治すのではなく、ただもう一度祖母と触れ合いたいと望むのであった。
目覚めた祖母に、これは天国に行くまでに見る最後の夢なんだとかずみは告げ、そして一人になってもずっと食べられるようにと、イチゴリゾットの作り方を教わる。

祖母は優しくかずみを抱きしめる
「辛いことがあってどうして良いかわからないときはお腹に聞きなさい、お腹が減って食べたいと感じたら、あなたはまだ生きたいと思ってるわ」
「ご飯を食べたら、あなあtが食べた命のぶん、がんばって生きなさい。それが希望になる。大丈夫、ヒトは決して絶望なんかしないわ」
最期の教えを残し、翌日、祖母は天国へ旅立って行った。

かずみが自分の過去を話し終えると、6人全員が同じように魔法少女になりたいと言い出した。そしてそれぞれが願った。

友達が欲しいという願いがかなってしまた若葉みらいは「テディベア達のための大きな博物館が欲しい」と。宇佐美里美は「どんな子でも助けられるように動物の言葉がわかる力」を。浅海サキは「妹が残した花が永遠に咲き続けるように」と。御崎海香は「よき編集者との出会い」を。牧カオルは「自分が怪我をした試合で傷ついたすべての人の救済」を。神那ニコははずかしいからと直接ジュゥべえに願いを託し、6人は魔法少女となった。

かずみは夜空に輝く星座の7姉妹から「プレイアデス聖団」の結成を宣言し、仲間たちとともに幸せな日々を過ごしていた。だが、それは長くは続かなかった。

ユウリが皆の前で魔女化してしまったのである。そこに居合わせたジュゥべえは告げる。魔法少女の成れの果てが魔女であること、そして、魔女化する際のエネルギーを回収していることを。それに激怒した海香はジュゥべえの記憶を書き換え、新たな魔法少女を契約させないようにしていた。

かずみは全てを思い出したのである。

その後、皆が解散するなか、レイトウコには里美とサキだけが残っていた。里美は告げる
「かずみちゃんを殺しましょう」


第13話 マレフィカファルス

里美の提案にサキはひどく困惑した。
里美は戦っていた時のかずみの変化を見逃しておらず、かずみを危険視していた。そして庇おうとするサキに対し、サキの秘密を全て知っていると告げ、協力を迫っていく。

自宅でかずみを見守っていた海香とカオルのもとにサキが訪ねてくる。しかし、サキは里美の魔法で操られており、かずみを連れ去っていってしまう。

必死で自我を保とうとするサキであったが、途中で力倒れてしまう。逃げるようにかずみに忠告するサキであったが、そこに里美が現れる。そして里美は、かずみを連れ去ったのは自分がサキを操ってお願いしたこと、さらに、海香の植えつけたかずみの記憶には大きな嘘が含まれており、プレイアデスの皆が魔女の正体は魔法少女の成れの果てであることを気づいたのはユウリがきっかけでなく、かずみの元になった魔法少女の「和沙ミチル」が魔女になったためだという衝撃の事実を伝える。

里美は続ける。
和沙のカズとミチルのミを合わせてカズミと呼んでいたこと。皆でミチルの死体に魔女の肉を詰め、クローンを作ったこと。いまのかずみは13人目のかずみであること―。

そこに自分と同じ顔をした12人のかずみが現れる。

第4巻


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雷鳴とどろく雨の中、
かずみは自分と同じ姿を持った
魔法少女たちと対峙する。
里美が告げる「かずみ誕生」の秘密。
始まりの魔法少女ミチル。
プレイアデス聖団が踏み入った禁忌。
繰り返される非常の合体魔法。
哀しき宿命を負った十三人のかずみたちの
壮絶な戦いが始まる。
「かずみ」という存在の未来にかずみ自身が、
そして仲間たちが導き出した答えとは―

第14話 トモグイ

プレイアデスのメンバーは魔法を組み合わせてミチルを蘇生することにしたのであった。しかし、目の前の12人のかずみのように、今回のかずみも失敗だったと里美はつぶやく。

里美はかずみをあやつり、戦いたくないと叫ぶかずみに、他のかずみたちと戦わせる。その中でかずみは、無意識に発動する仲間たちと同じ魔法に、里美の言うとおり、仲間たちによって作られたのだと確信に変わっていく。

かずみの負傷した腕は勝手に伸び、倒れたほかのかずみを取り込んでいく。その様子をみて里美は「トモグイしてる」と恐怖を覚え、かずみが再び戦っている最中、背後からかずみを突き刺してしまう。

「殺しちゃった、ぜ・ん・ぶ」
倒れるかずみの傍で、里美は微笑んでいる。


第15話 サトミノモト

里美はかずみを殺したことに酔いしれいていたが、かずみは他の倒れていたかずみを吸収して立ち上がる。その時、それを見ていた里美のソウルジェムは砕け、魔女化してしまう。

里美の攻撃をよけた時、気付くとかずみに魔女の力が宿っていた。そしてかずみは魔女となった里美を魔女の結界から引っ張り出し、壁に打ち付け、里美を殺してしまう。

横たわる里美の死体と、その傍らに落ちたグリーフシードを見て、かずみは自分が里美を殺してしまったのだと絶望する。そんなかずみをサキが飛び出し、抱きしめる。
「君は悪くない、君は悪くないんだ。ミチル」

その言葉はさらにかずみを追い詰める。
自分の記憶は本物だよね―
魔法で作られた偽物なはずはないよね―

黙ってしまう皆の前からかずみは姿を晦ましてしまう。
残された5人は話し合う。プレイアデスはどう責任をとるべきか。
魔女化しはじめたかずみをどうするか、死んだ里美の「命」をどうするか。

本当の人間でないとしても、勝手に生み出しておきながら、都合が悪くなったら殺すことにカオルは疑問を呈する。話し合いは物別れに終わったが、みらいは、かずみは人の形をした魔女であると考えていた。


第16話 イチゴリゾット

自分はなにものなのかと途方に暮れていたかずみは、あの女刑事、石島に再会する。
雨に打たれていたかずみを心配した石島は、かずみを車に乗せた。石島によると、この数カ月で20人以上の少女が行方不明になっているという。彼女のファイルにはあいりの名前もあった。記憶は戻ったのかと尋ねる石島に、かずみは自分の記憶など無いのだと泣きわめく。

お腹を鳴らすかずみを、近くにあった立花の店に連れて行き、食事を取らせるとかずみは泥のように眠ってしまう。

それから1週間、かずみは立花の店に居座り続けていた。そんな時、立花から1冊の日記を渡される。立花によるとカオルが置いて行ったという。

それはかつて、ミチルが生きていた頃につけていた日記だった。ボロボロなその日記の中には、祖母から教わったイチゴリゾットのレシピや、仲間たちとの日々のこと、そして、魔法少女が魔女になることに気づいてしまったことと、それを知らずに魔法少女にさせてしまった皆への謝罪の想いがつづられていた。

さらに日記の中にはカオルからの手紙が同封されていた。

日記のとおり、ミチルは本当にいいやつだった、自分たちはただミチルに帰ってきてほしくて合成魔法少女を生み出した、プレイアデスはもう一度蘇生魔法を試みることを決定したが、その決定はかずみをなかったことにするということでもある。だが、かずみとこの話は関係ない。その命もかずみのものである、だから逃げろ。信じてくれなくても、仲間と戦うことになったとしても、自分はかずみを守る

カオルからの手紙を読んだかずみは、立花とイチゴリゾットを作って一緒に食べ、そして、感謝の言葉を残し、店を出ていくのであった。

すべて決意を固めたかずみはソウルジェムのテレパシーを使用し、プレイアデスの仲間たちに一斉に語りかける。
「わたしは逃げないことに決めた」
「みんなとわたしの決着をつけようよ」
「すぐにレイトウコにきて」
「もし全員が来なければ、ここにあるソウルジェムの封印を解いて魔法少女たちを一斉に魔女化させる」



第17話 カクシアジ

プレイアデスのメンバーがレイトウコに着くと、そこはかずみの結界の中であった。

皆のミチルへの気持ちは理解したが、どうして自分にミチルの記憶を与えなかったのかと聞くかずみに、過去にミチルの記憶を持って蘇ったクローンは皆、魔女と戦い始めると心を失ってしまい、ただの殺戮者になってしまったため、それはミチルの意志であるとミチルの記憶の移植は諦め、別人格の魔法少女である今のかずみを作ったのだと仲間たちは明かした。

かずみは認めなかった。希望から生まれた魔法少女が絶望で終わることを。自分たち13人のかずみを生み出したプレイアデスの責任をとり、何度失敗したとしてもミチルと里美を生き返らせ、心の底から笑うようにと迫ったかずみは、最期に、自分はミチルのクローンじゃなくであったとしても本当のトモダチになれたのかとと問いに、当たり前だ、ずっと仲間だというカオルの言葉を聞くと、魔女化してしまう。

私を殺してと願うかずみに襲い掛かる仲間たち。しかしカオルは手紙で約束していたとおり、皆を止めようとする。カオルの言動に、かずみを殺したくないサキは自問してしまうが、それを尻目に、みらいはかずみを両断する。

しかし、そのかずみはニコの創り出した偽物であり、本物のかずみはすでにニコが回収していた。だが、その時、倒れたかずみをミチルと重ねてしまったサキのソウルジェムは穢れきってしまい、崩れかけていた。そこに近づいたニコは突然イービルナッツを取出し、サキの額に埋め込んでしまう。

困惑するカオルにニコは告げる。
「困るんだよね、かずみを殺されちゃ。あんたたち人間なんかにさぁ」


第18話 コネクト

ニコは続ける。自分とかずみは世界に二人しかいない合成魔法少女なのだと。その言葉に海香や、ニコに囚われたかずみは戸惑うが、その時、自分を唯一認めてくれたサキを魔女になどさせないとみらいは必死にサキを抱きしめていた。しかしソウルジェムは限界を迎え、グリーフシードへ変化してしまう。

抜け殻となったサキを抱いたまま、その体を庇うようにみらいは 「サキ・・・・・・大好き」と言い残し、現れた魔女に食い殺されてしまう。

するとニコは魔女を魔法で取り押さえて制圧し、海香たちに自分のことを語り出す。

かつて、カリフォルアニアに住んでいた「聖カンナ」は子供の頃、友達ら3人とカウボーイごっこをしていた。しかし、その時に暴発した銃により、2人は死亡、カンナだけが生き残っていた。幼くして罪を背負ったカンナは、贖罪の祈りを捧げていたが、そこでカンナは自分の中にもう一人の人格を創り出していた。現実の自分と空想の自分、2人合わせて1人「ニコ」になったのである。

その後、魔法少女の対価として、ニコは架空の自分を現実のモノに変え、「聖カンナ」の名を譲ったのである。だが、ある日、オリジナルを見つけてしまったカンナは酷く落ち込む。ジュゥべえから、自分が魔法少女の契約によって生み出されたのだと聞かされ、自分は人間でもなく、オリジナルの考えた設定の中で生かされているだけの人形だと―。

オリジナルを苦しめて殺す力が欲しいと語るニコに、ジュゥべえは契約を迫った。人の心があれば人間でなくても契約ができると。そして、カンナは「相手に気づかれず、接続する力が欲しい。あいつを観察して、破滅の瞬間をこの目に焼き付けるために」と願い、「コネクト」の能力を手に入れ、魔法少女となったのである。

ニコの記憶や苦しみを理解し、プレイアデスの計画も能力ですべてを知ったカンナは、自分と同じ合成魔法少女を作り出すと聞いたことに喜んだものの、身勝手なプレイアデスのメンバーたちに憎悪を抱いた。

そして、海香のイクスフィーレ(分析魔法)と、ニコの生成魔法に接続し、イービルナッツを作った。プレイアデスに魔法を使わせ、ソウルジェムを濁らせるために―。

カンナは声高らかに叫ぶ。
「人間がホンモノで。合成魔法少女がニセモノというなら、人間が滅んで私たちが新人類になればいい。ヒューマンと似て非なる新人類に名づけるならヒュアデス。プレイアデスの異母姉妹の名こそ私たちにふさわしい。」


第5巻


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正体を現した黒幕・魔法少女カンナの前に
次々と散っていくプレイアデス聖団。
魔法で閉ざされた箱庭の町に
夜明けが訪れるとき姿を現す
インキュベーター・キュゥべえ。
ヒュアデスによる新世界を望む
カンナと戦うため自らの足で
明日に踏み出す決意を固めるかずみ。
絶望を乗り越え、希望の光が心に
あふれるとき魔法少女かずみが誕生する―
もうひとつの魔法少女の物語、終幕。

第19話 グリーフシード

新しい世界へ一緒に行こうと語るカンナを、かずみは拒む。友情を信じれるから自分は死を選べたのだと。捕えられてた容器を壊し、かずみは自力で脱出する。

海香はカンナに告げる。体は人間じゃなくても、心は本物であると。自分たちはミチルの絶望を希望に変えるために合成魔法少女を生み出したが、本当に救いたかったのは自分たち自身だったと。魔法少女の秘密を知っても、自分の真実を目にしても決して逃げなかった、、自分たちの笑顔を願い、その命すら犠牲にするといったかずみの心が偽物のわけがない、それでも作り物だというならば、かずみは渡さない―

カンナはその言葉に一瞬戸惑ったものの、力ずくでかずみを奪い返そうとする。海香、カオルはかずみに変身させまいと、2人だけで立ち向かうが、呆気なく返り討ちにあってしまう。

とどめを刺そうとるカンナの前に、かずみは飛び出しm変身を試みるが、その時、ソウルジェムが限界を迎えてしまう。ジュゥべえは浄化を試みるも、「チャオ」と言い残し、その体が崩れ去ってしまう。

ジェムが浄化されず困惑する海香とカオルだったが、ソウルジェムの浄化はグリーフシードで行うのだと思いだす。その時、カンナに操られていた魔女サキは驚くことに自害し、そしてグリーフシードを生み出す。2人はこれがサキの意志であると理解し、かずみのソウルジェムを浄化するのであった。

その様子を遠巻きに眺めていたのは、「キミたちのジュゥべえは完全ではなかった」 と呟くキュゥべえであった。


第20話 インキュベーター

ソウルジェムの穢れが浄化されたかずみは、再び魔法少女の姿になり、カンナを追い詰めていく。その様子を見ながら、海香、カオルは思い出していた。

初めて「ミチル」を蘇生させた日のこと、何度繰り返しても失敗していた日々のことを―。

だが、その時、さきほどかずみのソウルジェムの穢れを浄化するために使用した、サキのグリーフシードから魔女が生まれようとしていた。2人はグリーフシードの処理は、インキュベーターに食べさせることで行っていたことを思い出して叫ぶ。

「許さない、絶対に許さない。出てこい。キュゥべえええ」

「久しぶりだね、プレイアデス」そう言いながら、キュゥべえが姿を現す。


第21話 ジュゥべえ

現れたキュゥべえは、ソウルジェムを処理する。キュゥべえは御崎海香がすべての黒幕だと言うと、海香は全てを思い出す。

魔法少女の秘密を知った海香は、キュゥべえを殺していた。別の個体がすぐに現れ、端末の代わりはいくらでも用意があると告げるキュゥべえだったが、そしてその時、カンナは、なら遠慮なく貰っていくよと、死んだ個体を回収していた。その個体を解析したカンナは、新たなインキュベーターを生み出していた。(*解析を行っていることから、ニコではなく既にカンナに入れ替わっていた模様)

カンナはそのインキュベーターを、incubator ver dependent、従属するインキュベーター、略してジュゥべえと名付け、プレイアデス聖団のために働くジェム浄化装置とした。

使用済みのグリーフシードを回収するというキュゥべえの役割は無くなり、用済みとしたプレイアデスのメンバーたちは、全員の力であすなろ市全体に、インキュベーターを認識しない魔法かけ、同時にキュゥべえに関する記憶をジュゥべえに置き換えた。もちろんプレイアデス達も、魔法を使用したことすら忘れるようにした。

キュゥべえの殺し方として、それは完璧なものだと思われたが、インキュベーターの肉体を利用したことだけが誤算であり、その本能がグリーフシード無しのジェム浄化を許さなかったのではないかとキュゥべえは語る。

しかし、その話を聞いていた海香とカオルのジェムは限界を迎え、魔女化寸前に陥っていた。


第22話 カズミマギカ

限界を超えるも、かずみに見守られながら、2人はまだ魔女化せずにいた。一緒に帰ったらイチゴリゾットを食べようと語りかけるかずみだったが、2人は魔女化せず、グリーフシードも生まないで死を迎えようと、必死に足掻く。

そのとき、かずみの耳に付けていたピアスが外れ、中からグリーフシードが現れる。それはかつて、ミチルの魔女から落とされたものであった。グリーフシードに意志など無いというキュゥべえだったが、かずみはこれがミチルの意志であると直感する。

そして、海香とカオルのソウルジェムを浄化したのである。

その時、カンナはレイトウコにあった全てのソウルジェムを持ち、飛び出して行く。そして、すべてを魔女化させたカンナは、コネクトの能力を使い、全ての魔女を繋ぎ変異させてしまう。

キュゥべえはその現れた魔女を、カンナに敬意を表し、「ヒュアデスの暁」と呼んだ。

ヒュアデスの暁に向かおうとするかずみを止める海香とカオルだったが、かずみは意外なことを口にする。
「わたしのソウルジェムは生まれてもいないんだから」
かずみはプレイアデスの皆の魔法によって生まれた魔法少女であり、いまだキュゥべえとは契約していなかったのである。そしてかずみは願う。

「わたしを本物の人間にして」

人間になったとしても、その直後に魔法少女として肉体から切り離される、あまりにも無意味な願いだと伝えるキュゥべえに、かずみは反論する。

「無意味なんかじゃない。みんなの魔法や魔女の力を借りずに、自分の足で明日に踏む出すために、わたしはわたしだけの身体が必要なの!」
「さあ、わたしの願いを叶えてよ、インキュベーター!」


かずみの祈りはエントロピーを凌駕し、次の瞬間、「魔法少女かずみ」が誕生する。

第23話(最終話) イノセントマリス

魔法少女となったかずみの力は、近くにいた海香、カオルにも影響を与えるほど凄まじいものであった。

かずみは海香、カオルのサポートを受け、カンナに飛びかかる。合成人間が、今度は人間の抜け殻になってどうすると言い放つカンナに、かずみは、身体はただの入れ物であり、心こそ本物であると言い返す。

わたしにもカンナにも、心があるんだよ―
本物の心があるから―
だからわたしたちは―
だからわたしたちは本物の魔法少女になれたんだよ!!


だが、魔女化を目前としたカンナはかずみを受け入れず、ヒュアデスの暁を操り、最期の攻撃を仕掛ける。かずみたちは3人の合体魔法でこの攻撃ごとヒュアデスの暁を撃ちぬき、消滅させる。


倒れたカンナのソウルジェムはすでに限界を迎えていた。しかしかずみはカンナのジェムを手に取り、海香とカオルを浄化したミチルのグリーフシードで浄化を行う。全てを浄化しきれなかったものの、最期にカンナを元に戻したと語ったかずみは優しくカンナに話しかける。


ニコと出会っちゃうまで・・・カンナには家族もいたよね。友達もいたよね。
カンナはみんなが大好きだったんだよね。だから自分が作られた存在だと知って悲しかったんだよね。
わかるよ・・・・・・わたしも同じだから。
でもきっと本物だよ。カンナがみんなのこと好きだった気持ちも、みんながカンナを好きだったことも

ニコはカンナを観察したかったんじゃない。
カンナを本物の自分にしたかったんだよ。
笑顔も涙も捨てて家族も友達も
本当の名前も全部カンナに託したんだよ。


「かずみ、いつだって君の言葉はココロにくるね」
―ありがとう


いつかかずみに対して言った言葉を呟いたカンナは、限界となったソウルジェムを爆発させ、高台からその身を投じる。



しばらくして、かずみは海香やカオルの通う中学校に転入する。
自己紹介をしたかずみは、自分のことを
「スバル・・・昴かずみです!!」と語ったのだった。

自分たちの計画が失敗に終わって、さぞ気分がいいだろうと海香はキュゥべえに問う。しかし、キュゥべえにそのような感情はなく、むしろ貴重なデータを取れたこと、かずみという将来有望な魔女候補を得られたことに感謝していた。

「まったく、無邪気な悪意の塊だなお前は」
「イノセントマリス・・・か」

結局残ったのは、かずみ、海香、カオルの3人だけになってしまった。しかし、決して諦めず、魔法少女を元に戻す方法を探すと決意する。

かずみたちは今日も魔法少女として魔女を退治に向かう。そんな彼女たちの姿をもって本作の物語は幕を閉じる。



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